日本肘関節学会雑誌 22(2):270-3                             2015

 

 

 

 

 

 

橈骨頭骨折に対して人工橈骨頭置換術を用いた5

 

武内紗矢佳1   原   章1   工藤 俊哉1   山本 康弘1   楠瀬 浩一2

 

 

1順天堂大学浦安病院整形外科   2東京労災病院整形外科

 

 

抄録

橈骨頭粉砕骨折,遷延癒合症例に対し,modular head systemを使用した人工橈骨頭置換術の治療成績を検討した.対象は2011年〜2014年までに人工橈骨頭置換術を施行した55肘(男4例,女1例)で,平均年齢は48.6歳(2975歳)であった.内訳は遷延癒合例が1例,新鮮例は4例であり,新鮮骨折の骨折型は全例Morrey分類のtypeWであった.術後経過観察期間は平均16.5か月であった. 最終観察時のMayo elbow performance scoreは平均95点であった.肘関節の平均可動域は屈曲125°,伸展−19.6° 前腕回内69°,前腕回外73°と日常生活動作に支障ない程度まで改善した.橈骨頭粉砕骨折および遷延癒合症例に対してmodular head systemの人工橈骨頭置換術は短期成績であるが,有効であると考えられた.しかし,長期成績についてはまだ報告が少なく,今後の検討を要する.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Web公開日:2017726

 

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